世界80か国の英語能力動向を分析する2017 EF EPI報告書、日本は37位

グローバル化の進展により、教育の場でもビジネスの場でも、国際語として認識される英語を使いこなすことがこれまで以上に求められるようになりました。各国の英語能力動向への関心が年々高まる中、世界最大級の私立教育機関、イー・エフ・エデュケーション・ファースト(※)は、「2017 EF EPI(EF English Proficiency Index)報告書」を公表しました。

EF EPI報告書は、同社が提供する EFSET(EF Standard English Test)の100万人を超える受験者の結果データに基づき作成されたものです。 EFSETは、ハーバード大学における学習研究や各国政府・教育機関でも利用されている信頼性の高い英語力測定テストです。誰でも無料でオンライン受験できることから、世界的な規模の広範なデータの収集が可能となりました。受験者には幅広い年齢層の男女が含まれ、年齢の中央値は 26 歳となっています。

EF EPIに基づく非英語圏各国の英語力レベルランキングで、今回、日本は80か国中37位にランク付けされました。昨年順位の35位を下回る結果となりましたが、これは対象国が増えたためであり、日本のEF EPIスコアはわずかながら上昇しています。また、国内を地域別に見てみると、東京・横浜・川崎といった東京とその周辺エリアのスコアが高いことがわかりました。年齢別では、学生を含む25歳以下の若年層のスコアが高く、主要な労働力である26歳~40歳の英語力向上が課題とされました。

国別ランキング、ベスト3は、1位オランダ、2位スウェーデン、3位デンマークとなり、昨年に引き続き、ヨーロッパ地域の高い英語能力が表れた結果となりました。また、アジアの国では初めてシンガポールがベスト5入りを果たし、その著しいスコアの伸びに注目が集まりました。上位にランクインした国に見られる傾向としては、公共教育システムの充実、読解力や文法よりコミュニケーションに注力した教育、日常的に継続して英語に触れる生活環境などが挙げられています。

EF研究所所長兼EF SETアカデミック・シニア・ディレクターのMinh N.Tran氏は、データに基づき、英語力と収入や生活の質との間に見られる相関関係を指摘しました。また、多分野で職務が自動化される時代に競争力を維持するための能力を挙げ、そのうちの「協調性・コミュニケーション・文化的能力」に英語力が寄与することに言及しました。そしてこのことから、今後、日本の競争力の確保にも英語力が必須になると強調しました。

学習者の視点からEF EPIについて特筆すべき点は、同各国スコアにはTOEFLやIELTSの各国スコアとの相関性があり、EFSETのスコアは各種の既存スコアとの換算が可能であるという事実です。これは学習者が、金銭的負担がなく、短時間でオンライン受験できる EFSET を、スキルの向上度合いを知るためのベンチマークとして活用できるということです。気軽に自分の英語レベルを測定し、その変化を記録していくことで、英語学習のモチベーションを維持し、ステップアップにつなげることができます。さらには、こうした学習者一人ひとりの意識と取り組みが、来年の日本のランキングを押し上げる結果につながるかもしれません。

(※)イー・エフ・エデュケーション・ファースト
1965年にスウェーデンで設立され、現在、世界53ヵ国以上の国々に500を超える事業拠点と直営語学学校を擁する世界最大規模の私立教育機関。言語教育、留学、オンライン英語学習、ビジネススクールなど、多数の教育プログラムをグローバルに展開。(イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン株式会社

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Engly 編集部

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