「わからない単語は、英英辞書を使い英語を英語で理解する。」海外で活躍する日本人インタビュー(第8回)

「海外で活躍する日本人が語る、おすすめ英語学習法」

Engly編集部オリジナルインタビュー企画「海外で活躍する日本人が語る、おすすめ英語学習法」は、英語を使って海外で活躍している日本人ビジネスマン・ビジネスウーマンの方から、これまでのリアルな体験に基づいておすすめの英語学習法やビジネスの現場で英語を使う際のポイントを教えてもらうコーナーです。プロの英語講師でもネイティブでもなく、皆さんと同じ日本人英語学習者の立場としてどのように英語と向き合い、乗り越えてきたのかを等身大の姿で語ってもらうことで、必ず今後の勉強に役立つヒントが見つかるはずです。ぜひインタビュー内容を参考にしながら英語学習のコツを掴みましょう。

今回のゲスト:金田 洋子さん

第8回目となる今回は、現在オーストラリアのメルボルンに在住し、看護師として活躍されている金田さんにお話を伺いました。

名前 金田 洋子 (Kaneda Hiroko)さん
職業 看護師 (Registered Nurse)
居住地 オーストラリア・メルボルン
主な学習法 IELTSやTOEFLなどのテスト対策は過去問の本をひたすら繰り返し勉強。


金田 洋子

インタビュー

Q:現在の職業と仕事内容について教えてください。

NICU(Neonatal Intensive Care Unit)でRegistered Nurseとして働いています。未熟児や新生児病児への急性期・慢性期看護がメインですが、24時間いつでも面会可能なので両親・家族を含めたサポート、そして母乳のケアなどもやります。

Q:いつから本格的に英語を学び始めましたか?

高校2年の時アメリカ(オクラホマ州)に、交換留学で1年間生活した時が最初のきっかけです。しかし、帰国後は特別に英語を勉強する機会はなく過ぎていました。

再び英語に触れるようになったのは、2003年に海外に出てからです。生活・仕事の必要に迫られて英語を使うようになりました。英語の試験(TOEFL/IELTS/OET)のための準備コースも少し通いましたが、学校で習うよりも私は自己学習のほうがあっていると感じひたすら問題集をやりました。ただ、ライティングだけは慣れている人に添削をお願いしていました。英語の試験以外ではとにかく英語でコミュニケーションをとることと、映画をみながらリスニングを意識していました。

Q:ある程度英語を使えるようになったと実感するまでにどのくらい期間がかかりましたか?または、どんなときにそう感じましたか?

留学前の英語の成績は10段階で6くらいでした…なので、アメリカに行った最初のころは相当苦労しました。ホームステイでは、ホストシスターが小学校低学年だったので、一緒に子供番組を良く観ていました。滞在して3-4ヶ月目あたりから、少しずつテレビドラマ(子供向け)の内容が理解できるようになり、リスニングが良くなってきたことで、スピーキングも飛躍的に良くなったような気がします。

Q:英語を使えるようになっていったプロセス(どのように学んだか)を教えてください。

リスニングとスピーキングについては、1年間の留学時代の経験が大きかったです。その時に日本語をほとんど使うことがなかったという環境が特によかったのだと思います。寂しかったり辛かったりもしましたが、1年で日本に帰るのだし。と最後は割り切って過ごしました。その後日本に帰国し、受験英語の勉強をすることで文法を強化できたと思います。

Q:英語をマスターする上で一番必要だと思うことは何ですか?

色々あるでしょうが、一番は日本語が使えない環境に自分の身をおいて、英語を英語で理解していくことだと思います。

Q:海外で仕事を探している時に、どうやって求人を探していましたか?また、今の仕事はどうやって見つけましたか?

希望病院の希望部署に自分の履歴書を送りました。

Q:海外で仕事を得る際に、努力したことや準備したことを教えてください。

学生時代からなんとなくハワイでナース、なんてお気楽な夢をみていました(笑)。ただ、海外で働くには最初は日本で経験を積む必要があると思い、まずは日本で5年間臨床で働きました。その後、青年海外協力隊でタンザニアに2年(地域母子保健)、ケニア(HIV/AIDS予防プログラム)に1年行き、カナダで看護師になることを目指し渡加。カナダのRegistered Nurseの資格をとる準備でTOEFLを受け、そのあと3-4ヶ月ほど集中して、CRNE(Canadian RN Exam) の勉強を自己学習しました。

方法は、毎日図書館に通い、ひたすらCRNEの過去問を解きながら参考文献をつかって勉強をしていました。今振り返ると、人生で一番努力した時間だったと思います。試験勉強と同時に就職活動を行い、運よく住んでいた街のNICUでの就職が決まり、労働ビザを得るための準備も試験勉強とあわせてやっていました。試験勉強も就職活動もビザ取得も当たり前ですが、すべて英語。特に電話での問い合わせが多かったです。でもこのプロセスがすべて自分の英語力やコミュニケーション力のアップにつながったと思います。

オーストラリアでの資格登録ではIELTS academic 7点という壁を越えるのに特にライティングで苦労しましたが、とにかく書いてはチェックを受けてを繰り返し、なんとか必要点数を取ることが出来ました。

Q:仕事の現場で英語を使うとき、どんなことを心がけていますか?

いまの職場は英語環境と言ってもアクセントはみんな違うので、かなり聞き取りにくかったりすることもあります。理解できないときはきちんと聞きなおし、確認しながら間違いないように心がけています。

Q:英語を使えるようになって一番よかったことは何ですか?

コミュニケーションをとる相手が日本人に限られないことで、国や人種を問わずいろいろな人たちと出会える機会があること、そして英語を使うことで日本語にはないような考え方や言い回しを理解したり覚えたりすることでしょうか。

Q:異なる国の人々と接する際に、日本人とはここが違うなと思う点を教えてください。

日本語は言い回しがくどかったり、なにかと「すみませんが」「申し訳ないのですが」「○○しませんか?」など否定的な表現を丁寧語に使うことが多いと英語を使いながら気づきました。

また親切にしてもらった時も「お手間をかけてなんだか申し訳ないです」と日本語では丁寧にいうとこんな表現になったり。ですので、時にはありがとう!と率直にいうことも大事かなと思います。

Q:英語力を維持・向上し続けるために心がけていることはありますか?

わからない単語は英和を使わず、英英辞書を使うようにして英語を英語で理解していくことを心がけています。

Q:今までで一番効果的だと思った学習方法を教えてください。

スピーキングについて

必要に迫られて電話でビザや資格登録などに関して問い合わせることが多く、頻繁に行う、電話問い合わせが結果的に会話力を強化したかもしれません。

ライティングについて

IELTSやTOEFLの勉強をしたときですが、英語のエッセイの形と文法をしっかり理解している人に添削してもらいました。

リスニングについて

自分の好きな映画を繰り返し観ることです。字幕を使いながらセリフや言い回しを確認したり、慣れてきたら字幕をはずします。

リーディングについて

テスト対策のリーディングは対策本を使います。それから、新聞や雑誌などを速読する練習も効果的です。すべての意味がわからなくても、大体の理解ができればいい、という程度でどんどん読みます。翻訳・通訳のプロの方に聞いたのですが、読むのはプリントされた新聞・雑誌がいいそうです。Onlineのものはしっかりと編集がされないらしく、文法の間違いも多いそうです。

発音について

日本語にないRやL、TH、V、Fなどの発音はとにかく練習し、会話の際に気をつけて話すようにします。留学時代にRとLの発音でからかわれて(Reallyが言えずにからかわれた)、一時は怖くてしゃべれなくなったものの、一発奮起してからかう相手にとことんその発音を教えてもらい、発音ができるようになりました。

Q:おすすめの英語教材や参考書などがありましたら教えてください。

OnlineであればCambridge Online DictionaryやThesauras.comなどを良く使います。

Q:最後に英語学習中の読者に向けてのアドバイスを一言お願いします。

勉強方法は人それぞれ違うとおもうので、自分が楽しめながら勉強できる方法を見つけてがんばってください!

インタビュー後記

今回は、オーストラリアで看護師として活躍中の金田さんへのインタビューでした。

金田さんがお話しされた英語学習のポイントのなかでも、効果的な学習法としてとても参考になると感じたのは、「わからない単語は、英英辞書を使い英語を英語で理解する」という点でした。

英語を学習しスムーズに使えるようになるには、物事を考えた時に「日本語から英語へ変換」するのではなく、初めから英語を英語で考える思考にすることが、ひとつの近道といわれています。しかしこの思考になるには、意識的な努力と英語漬けの環境になることが必要でもあるのです。

この英英辞書で理解するという方法は、英語で考える思考になるための手助けをしてくれるかなりおすすめの学習法だと思います。

また、英語の読み物は、文法もしっかりと編集されているプリントされた新聞や雑誌が良いというアドバイスもとても参考になりました。

金田さんのエピソードには、「必要に迫られて」や、「からかう相手にとことん教えてもらった」など、バイタリティ溢れる言葉の数々がちりばめられています。

看護師として海外で働く!という明確な目標と意志があったからこそ、ここまでの英語力を身につけ海外で活躍できるようになったのだなと強く感じました。

オーストラリアで活躍されている金田さんからは、英語学習のヒントとなるアドバイスをたくさんいただきました。ご協力どうもありがとうございました!

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ABOUTこの記事をかいた人

佐々木 久枝

カナダ在住。各地図書館の本を読破することが楽しみの一つ。いわゆる本の虫。言葉や文字にとても惹かれ、現在は英・仏語を話し、国内外で語学講師の経験を持つ。移住を機にリモートワーカーとなり執筆、翻訳、通訳、取材、商品紹介のキャッチ等を手がける。述べ20カ国以上を旅した経験から世界は繋がっていると体感し、国も人種もボーダレスな人生を謳歌する一児のママ。(ブログ:https://writer-sasaki.blogspot.jp/