「音読は一石三鳥ぐらいの高い効果があるスーパーな練習方法。」海外で活躍する日本人インタビュー(第10回)

「海外で活躍する日本人が語る、おすすめ英語学習法」

Engly編集部オリジナルインタビュー企画「海外で活躍する日本人が語る、おすすめ英語学習法」は、英語を使って海外で活躍している日本人ビジネスマン・ビジネスウーマンの方から、これまでのリアルな体験に基づいておすすめの英語学習法やビジネスの現場で英語を使う際のポイントを教えてもらうコーナーです。プロの英語講師でもネイティブでもなく、皆さんと同じ日本人英語学習者の立場としてどのように英語と向き合い、乗り越えてきたのかを等身大の姿で語ってもらうことで、必ず今後の勉強に役立つヒントが見つかるはずです。ぜひインタビュー内容を参考にしながら英語学習のコツを掴みましょう。

今回のゲスト:小見山 大礁さん

第10回目となる今回は、現在カナダのケベック州モントリオールに在住し、カナダ国内で幅広く展開するアパレル会社でWeb Integratorとして活躍されている小見山さんにお話を伺いました。

名前 小見山 大礁さん
職業 Web Integrator
居住地 カナダ・ケベック州・モントリオール
主な学習法 音読


小見山 大礁

インタビュー

Q:現在の職業と仕事内容について教えてください。

2016年初頭より、カナダ国内で幅広く展開するアパレル会社でWebインテグレーターとして働いています。eコマース部門が所有するサイトの維持・更新を日々行っています。

Q:いつから本格的に英語を学び始めましたか?

英語を本格的に学び始めたのは、大学を卒業して社会人として働き始めてからですね。26歳くらいの頃だったと思います。もともと英語は好きだったというのもありますが、仕事の都合で米国人と仕事をする機会がチラホラ出始めたためでもあります。

Q:ある程度英語を使えるようになったと実感するまでにどのくらい期間がかかりましたか?または、どんなときにそう感じましたか?

ある程度本腰をいれて勉強するとはじめの数ヶ月くらいでも変化を感じることができました。ただ、自分の言いたいことについて妥協せず、かつ継続した会話ができるというレベルになるまでには2、3年ほどかかったと思います。

上達を実感できた経験と言えば、日本人を含めたグループで英会話をしていた際、同席した日本人に簡単な通訳を求められたりすることがよくありました。頭の中で意味を完全に理解しているにもかかわらず、英語から日本語への変換が日を追って難しくなっていったのを覚えています。

英語を英語のまま理解している証明だと思い、嬉しくなったのを覚えています。

Q:英語を使えるようになっていったプロセス(どのように学んだか)を教えてください。

僕の場合は至ってシンプルです。小さな頃はテレビから聞こえる爆発音や車のエンジン音等を口で真似るのが好きであり得意でした。大人になってから本格的に始めた僕の学習方法は、その「音遊び」を英会話に特化させただけです。音源を聴きながら話し手と同じ音を喉で作って口から出す。この作業を何百回も繰り返すことで英語を使えるレベルに持っていきました。ただ、このプロセスの陰には中高生の時に学校でしっかりと学んだ文法がベースにあるのは間違いありません。

Q:英語をマスターする上で一番必要だと思うことは何ですか?

英語学習を勉強と思わないことです。練習です。野球が上手くなりたいのなら本を読んで勉強するよりバットを握って毎日素振りをすべきでしょう。僕にとってその素振りは音読でした。なんせ一人でもできますから。

あとはマスターしようと思わないことです。日本人でも日本語をマスターしたと言える人はそういないでしょう。

Q:海外で仕事を探している時に、どうやって求人を探していましたか?また、今の仕事はどうやって見つけましたか?

ネットで探しました。カナダでは日本と違い採用は一年中活発に行われていますので、自分が望む条件が合う会社に片っ端からメールを送ります。ある意味、数撃ちゃ当たるの感覚です。

Q:海外で仕事を得る際に、努力したことや準備したことを教えてください。

語学力の良し悪しが、仕事のパフォーマンスに大きく影響するような職種は(例えば営業など)これといった理由がない限り避けるべきです。これはネイティブが得意な分野であり、成人してから英語を話すようになった我々にとっては、彼らと対等に競争するためだけでも生活を犠牲にしかねないほどの量の努力が必要です。

Q:仕事の現場で英語を使うとき、どんなことを心がけていますか?

最初の頃は、話す内容を事前に頭の中で整理しておくように心がけていました。会話が活発になってくると自然とスイッチが入るので最初のきっかけさえキッチリしていればあとは何とかなると思います。

現在は、勤めている会社がコンプライアンスを重視しているので、悪い言葉を人前で使わないよう気をつけています。

Q:英語を使えるようになって一番よかったことは何ですか?

英語を使えるようになって違う視点を持てるようになったと答える人は多いと思いますが、僕はもうちょっと飛躍して「もう一つの人格を自分の人格を失うことなく増やせること」だと思います。

僕が英語を話すときは日本語を話すときに比べると随分と理論的、情熱的になりますが、同時に少し残酷な人格になる傾向があります。

これを他人に指摘された当初は単に話し方が違うからだろうと疑いましたが、何らかの問題についての行動案を考える際、日本語で考えた場合と英語で考えた場合の結論が違ったものになりがちです。

自分自身を冷静に保ったまま、もう一人の人格を使って世の中に影響を与えられるようになる。これこそが外国語を身につける最大の醍醐味だと信じています。

Q:異なる国の人々と接する際に、日本人とはここが違うなと思う点を教えてください。

彼らは人から親切にしてもらった際は自然と「ありがとう」がでてきますね。一方で日本人は「(こんな手間かけてもらって)すいません」と言う人が多いです。僕は気持ちよく「ありがとう」と言いたいですね。

Q:英語力を維持・向上し続けるために心がけていることはありますか?

ある程度のレベルまで到達できたのなら、今まで日本語を使ってやっていたことを英語に置き換えることが効果的です。その点で僕は読書を選びました。カナダに渡る数年前から、読書は全て英語の本に置き換えています。特に気に入った本は何度も読み返すのですが、普段の会話やチャットで使う表現は、意識することなく触れている時間が長い本から順に引用している傾向があります。

Q:今までで一番効果的だと思った学習方法を教えてください。

スピーキングについて

スピーキングのみに限らないのですが、僕は音読をじっくりやって会話を継続できる力をつけました。やり方は、お気に入りの本を何百回も声を出しながら読むだけです。本の内容はなるべく普段の生活シーンからかけ離れたものを選ばずに、かつ自分が聞いて理解できるレベルの英語よりも「ずっと簡単な表現」で書かれているものを選ぶように心がけました。音読する本の内容は半年後の自分が自然と会話で使うものになるからです。

ライティングについて

ライティングについては僕は特に練習した記憶はありません。というのも会話の能力はある程度ライティングに持ち越せるため、筆記に特化した試験を受けたり、小説家になる予定がない限り特に時間を注ぐ分野ではないと思います。

何もしなくたって平均的な日本人の筆記は他の国の人たちのそれに比べ大分まともです。音読の時間に充てましょう。

リスニングについて

僕はリスニングも音読で練習しました。

そもそも音読は別に会話のためだけの練習方法ではないのです。本を開いて自分の目でスペリングを確かめ、自分の口で発音し、それを自分の耳で聞くという一石三鳥ぐらいの高い効果があるスーパーな練習方法だと言えます。

自分で発音できるようになった単語は必ず聞き取れます。逆に自分で発音できないものは聞き取れません。音読しましょう。

リーディングについて

本を大量に読む習慣をつけるのがベストだと思います。その点で電子書籍は大量の書籍を一度に持ち運べるのでオススメです。

読書の継続に失敗している人を分析すると、自分のレベルよりも難しい本を手にしている傾向が圧倒的に高いです。本を選ぶ際は、中身を見てみて「これは簡単過ぎだろう」と思えるような本を選ぶのが継続のコツです。一冊を徹底的に使いつくす音読と違い、読み終えたらどんどん次に手を出しましょう。

僕は2010年から一日も欠かさずキンドルを持ち歩き、バスの待ち時間等を積極的に読書に充てています。

発音について

発音も音読で伸ばせます。ただし、間違った発音で練習しないよう音源付き(CD等)の本を選び、最初しばらくは音を忠実に真似するように心がけると良いと思います。格好良い発音を追求する必要は全くありません。LとRの違い、thの音、aとuの違い、この3つを意識しておくだけでも大分通じやすくなります。

Q:おすすめの英語教材や参考書などがありましたら教えてください。

名前を完全に忘れてしまったのですが、日本にいた頃に徹底的に音読した本が一冊ありました。日常のシーンが描かれている中学レベルの英語で書かれた日記のような内容でCD付きでした。数年に渡り何百回も読みつくしたため最後はズダボロになって捨てました。

教材としては、音源付きで、さらっと読んでみて簡単に理解できるような内容の本であれば十分だと思います。内容もそうですが大事なのは使い方です。朽ち果てるまで音読しつくしましょう。

Q:最後に英語学習中の読者に向けてのアドバイスを一言お願いします。

小見山 大礁

英会話学校に通おうと考えている人もいると思いますが、その場合、英会話学校をインプットの場として使わないことです、英語学習は普段から自分でやり、あなたの学校は練習した表現が通じるのかどうかを確かめる「アウトプットの場」として使うことをお勧めします。これができる人とできない人では成長のスピードが何倍も違うからです。高いお金を払っているのですから、授業は練習の場として使い倒し、とっととレベルを上げ同級生を置いてさっさと卒業してしまいましょう。余談ですが、英語学習の目標に「洋画を字幕無しで完全に理解できること」を挙げないほうがいいです。これ海外移住者にとっても簡単なことではありません。トホホ

インタビュー後記

今回は、カナダでWebインテグレーターとして活躍中の小見山さんへのインタビューでした。

小見山さんがお話してくださった英語学習のポイントの中でなんども出てきた学習法が音読です。「音読は会話のためだけの練習方法ではない。一石三鳥ぐらいの高い効果があるスーパーな練習方法だと言えます。」と言い切る小見山さんは、音読によってスピーキングもリスニングも伸ばしたと言います。音読をするのであれば、そこにある文を読むということでリーディングや単語のスペルを知るライティングへも繋がる、このお話にはなるほど!と改めて気づかされました。

また、英語で会話をする際のきっかけとして「話す内容を事前に頭の中で整理しておくように心がける。最初のきっかけさえキッチリしていれば、その後の会話は何とかなる。」というアドバイスもとても参考になりました。

英語を勉強と思わずに練習と考え、音読という素振りをたくさんする。英会話学校は練習した表現が通じるかどうかを確かめる「アウトプットの場」として使うこと。ある程度のレベルまで到達したら、今まで日本語を使ってやっていたことを英語に置き換える。など、小見山さんの実体験から溢れ出る数々のアドバイスは、今後英語学習をする方にとってユニークでありながらも有効的で、一人でも実践可能な学習法がたくさんあったのではないでしょうか。

カナダで活躍されている小見山さんからは、英語学習のヒントとなるアドバイスをたくさんいただきました。ご協力どうもありがとうございました!

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佐々木 久枝
カナダ在住。各地図書館の本を読破することが楽しみの一つ。いわゆる本の虫。言葉や文字にとても惹かれ、現在は英・仏語を話し、国内外で語学講師の経験を持つ。移住を機にリモートワーカーとなり執筆、翻訳、通訳、取材、商品紹介のキャッチ等を手がける。述べ20カ国以上を旅した経験から世界は繋がっていると体感し、国も人種もボーダレスな人生を謳歌する一児のママ。(ブログ:https://writer-sasaki.blogspot.jp/

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